旧来の網戸(PP素材)とグラスファイバー網の徹底比較
目次
- はじめに:なぜ網の素材が重要か
- ポリプロピレン網の劣化リスクと実データ
2.1 紫外線・熱による分子劣化
2.2 実際の寿命・劣化事例 - グラスファイバー網(ガラス繊維芯材+PVC被覆)の性能と実績
3.1 構造と耐候性の優位点
3.2 メーカー公表データ・実際の耐用年数
3.3 メリット・注意点/弱点 - 比較の視点と設置判断基準
- まとめ・おすすめ戦略
1. はじめに:なぜ網の素材が重要か
網戸は「防虫性」「通気性」「視界性(見えやすさ)」などが求められますが、屋外に露出するため「耐久性・耐候性」が最も長期のトータルコストに影響します。特に、紫外線・高温・風雨・汚れ・摩耗条件が厳しい窓まわりでは、素材選びの差が寿命に直結します。以下では、PP(ポリプロピレン)網と、より耐候性が高いとされるグラスファイバー網を、具体データと事例を交えて比較します。
2. ポリプロピレン網の劣化リスクと実データ
2.1 紫外線・熱による分子劣化
ポリプロピレンは炭化水素系の熱可塑性樹脂で、紫外線(UV)を長時間浴びると高エネルギー光に起因する結合の切断やラジカル反応を起こし、分子鎖が劣化して「硬く脆くなる」性質があります。これにより、微妙なひび割れやクラック、剥離を起こしやすくなります(表面が粉を吹く、触るとプラスチック片が落ちるなどの症状)
また、夏季の高温環境では、ポリプロピレンは多少やわらかくなったり変形を起こしやすく、温度変化の収縮膨張を繰り返すことが疲労の一因となります 引用:YKK AP
2.2 実際の寿命・劣化事例
一般的な設計指針としては、ポリプロピレン網戸は 5〜7年 程度で張り替えを推奨されるケースが多いです 引用:YKK AP
たとえば、ある DIY ブログでは「寿命は 5 年!? 安いけど注意が必要な PP ネット網戸」 として、紫外線と熱の影響により、見た目では問題なさそうでも内部が劣化し、突然パリッと裂け落ちたという経験談が紹介されています 引用:note(ノート)。
また、実利用者レビューでは、ある家庭でグラスファイバー網に張り替えた後、前のポリプロピレン網は 24 年前に交換したもの であったという記述もあり、「15 年程度は持ってほしい」との期待も語られています 引用:Yahoo!。ただし、これは非常に例外的な長寿命例と見るべきでしょう。
さらに、網戸の使用環境が「南向き」「西日」「風雨被害」「大気汚染」など過酷な場所だと、劣化速度は早まるとされています
3. グラスファイバー網(ガラス繊維芯材+PVC被覆)の性能と実績
3.1 構造と耐候性の優位点
グラスファイバー網は、ガラス繊維を芯材として使い、それを PVC(塩化ビニル)などで被覆加工した構造が一般的です。芯材のガラス繊維は無機素材であり、紫外線や熱、化学変化に対する抵抗性が高い点が強みです
PVC 層は、網目のほつれ防止やコーティングによるバリア性(紫外線遮断、耐摩耗性、変形抑制)を補助します 引用:innovex 相談室。
結果として、タバコの火や局所熱にも比較的耐える例も挙げられています

3.2 メーカー公表データ・実際の耐用年数
たとえば、イノベックス社の「エクシード」シリーズでは、グラスファイバー+PVC 被覆の網戸用素材として「10 年前後使用可能」との公称がなされています 引用:Innovex。
また、防虫網の比較サイトでは、グラスファイバー網は「ポリプロピレンの約2 倍の耐久性」として紹介されており、糸のほつれや目ズレが起こりにくい点を強調しています。
ホームセンター系の解説でも、「グラスファイバー網は経年劣化しにくく、耐久性に優れている」との記載があります 引用:楽天市場。
実ユーザー証言として、「グラスファイバー網に変えて、前の PP 網(約 24 年前の商品)を思い出した」「15 年程度は持ってほしい」などのコメントも見られますが、過度には信用せず参考程度とすべきです 引用:Yahoo!ショッピング。
3.3 メリット・注意点/弱点
メリット
- 紫外線・熱・化学的変化に強い
- ほつれにくく、穴が広がりにくい
- 比較的長寿命(10 年前後を目指せる)
- 被覆加工により見た目・取扱性改善
注意点/弱点
- 初期コストが高め
- 被覆 PVC の劣化(黄変・ひび割れ)リスク
- 場合によっては静電気でホコリが付きやすい
- 厚手のものは張り替え作業が若干硬めになることも
4. 比較の視点と設置判断基準
以下の視点をもとに、「この窓は PP、それともグラスファイバーにすべきか」を判断できます:
視点 | PP 網でも許容 | グラスファイバーを強く推奨 |
---|---|---|
日差し(南・西向き、強紫外線) | 中〜弱 | 強 |
熱・高温暴露 | 中 | 高耐熱環境(キッチン周辺など) |
長期使用の意向 | 数年単位で張替を許容 | 10 年以上を視野に |
初期コスト重視 | 優先 | 犠牲になりやすい |
メンテナンス/見栄え | 見た目の劣化許容 | 黄変抑制が望ましい |
加工性/張替しやすさ | 軽く柔らかく扱いやすい | 若干硬さありを許容 |
設置判断としては、日差しが強く紫外線曝露が高い窓(南・西側)や、屋根の軒が浅い部分、キッチン側、屋外に近い開口部などは、グラスファイバー網を使うことで寿命のバラツキリスクを抑えられます。

また、すべての窓をグラスファイバーにするとコストが嵩むので、「過酷条件窓 → グラスファイバー、その他窓 → PPまたは中間素材(PVC 被覆ポリエステルなど)」という使い分けも戦略的です。
5. まとめ・おすすめ戦略
- ポリプロピレン網は軽くて安価で扱いやすい反面、紫外線や熱による劣化に弱く、一般設計では約 5年で張り替えを推奨されるケースが多い。
- グラスファイバー網(ガラス繊維芯材+PVC 被覆)は、有機・無機ハイブリッド構造により、紫外線・熱・摩耗に強く、10 年前後の耐久を目指せる公称例もある。 引用:河北急行
- 両者の比較においては「設置場所の環境」「予算」「長期使用意向」が重要な判断軸となる
- 初期コストを抑えたい窓は PP 網や PVC 被覆ポリエステル網でカバーし、過酷環境窓にはグラスファイバー網を採用する“混用戦略”が現実的

当店の特徴
その1・夫婦で貼替え職人をしています
その2・ご反響の電話には栗田洋子がでます、安心してご連絡くださませ
その3・見積もりには必ず栗田が伺います
その4・(社)茨城県南職人協会の理事であり工事の健全化に努めています
商材紹介
・襖張替え
保有資格
・宅地建物取引主任士
・ファイナンシャルプランナー
・証券外務員
・感染対策アドバイザー
・高所作業車操縦免許







防犯フィルム工事・強化中!
近年の強盗、空き巣被害の多数のニュース報道を受け、防犯貫通防止フィルムの施工を強化中です
看板犬ワーロン
マルチーズとプードルのMIX犬(マルプー)を飼っています。名前は看板犬ワーロン!工房奥の部屋でいつも暇そうにしていますのでお気軽にお立ち寄りくださいませ。