⚠あぶない!ガラス障子──地震に弱い“薄ガラス”の落とし穴
昔ながらの日本家屋に多い「雪見障子」や「ネコマ障子」。
下半分にガラスが入っていて、外の景色を楽しめたり、猫が日向ぼっこしたり。
そんな風情ある建具ですが──実は大きな危険をはらんでいます。
見た目にはしっかりして見えるそのガラス、
多くが厚みわずか**2mmの“生ガラス”**です。
この2mmというのは、現在のサッシ用ガラス(3mm〜5mm)よりも格段に薄く、
少しの歪みや振動でも“ビシッ”と音を立てて割れてしまうほど繊細です。
地震の揺れで割れる確率は想像以上
実際の現場で、地震後の修繕依頼を受けることがあります。
「揺れた瞬間に障子の下がパリンと落ちた」
「障子を開けたらガラスがすでにヒビだらけだった」
──そんなケースが少なくありません。
特に2mmガラスは、木枠がわずかにねじれただけでも割れます。
地震の横揺れは、建具をわずかにたわませるため、
厚みのないガラスは衝撃を逃せず、破片が床に飛び散ります。
その破片は鋭利で、靴下越しでも簡単に刺さるほど。
夜間の停電中などに踏んでしまえば、大ケガにつながる危険性もあります。
「ガラスフィルムを貼れば大丈夫?」──残念ながらNGです
最近では防災意識が高まり、
「ガラスフィルムを貼れば安心ですよね?」と聞かれることがあります。
しかし、2mmガラスにはフィルム施工はできません。
理由はシンプルで、
フィルムの厚みや貼り付け時の圧力に、2mmガラスが耐えられないからです。
施工中に割れてしまうリスクが高く、
メーカーも基本的に「貼付対象外」としています。
つまり、“割れてからでは遅い”ということ。
改善策①:ガラスを「ポリカーボネート板」に交換
最も現実的で安全なのは、ポリカ板への交換です。
ポリカーボネートは軽く、強度はガラスの約200倍。
しかも透明感があり、見た目も違和感がありません。
“すりガラス調”や“和紙調”などの意匠タイプもあり、
雪見障子の風情を損なわず、安全性を大きく高められます。


改善策②:思い切って「大荒障子」に
もう一歩進めるなら、ガラスを使わない障子にする選択も。
「大荒障子(おおあらしょうじ)」は、見た目は昔ながら、
でも素材は現代的で、軽くて壊れにくく、張替えも簡単。
ワーロンシートなどを使えば、見た目はほぼ同じでも安全性は段違いです。
まとめ──“風情”よりも“命”
地震大国・日本では、建具の一枚ガラスが命取りになることもあります。
「昔からあるから大丈夫」ではなく、
「昔のままだからこそ危ない」ものがある。
もしご自宅の雪見障子やネコマ障子に2mmガラスが入っているなら、
今こそ見直しのタイミングです。
ポリカ板や大荒障子に交換することで、
デザインも雰囲気も保ちながら、家族とペットを守れます。
職人として何より伝えたいのは──
「割れてから直す」のではなく、割れる前に守るという意識です。
当店の特徴
その1・夫婦で貼替え職人をしています
その2・ご反響の電話には栗田洋子がでます、安心してご連絡くださませ
その3・見積もりには必ず栗田が伺います
その4・(社)茨城県南職人協会の理事であり工事の健全化に努めています
商材紹介
・襖張替え
お客様の声というコンテンツへの弊社の思い
当店ではHPに【お客様の声】というページを作っていません。その理由とは
保有資格
・宅地建物取引主任士
・ファイナンシャルプランナー
・証券外務員
・感染対策アドバイザー
・高所作業車操縦免許