積水の丈長網戸、施工の注意点
~中桟はあるけど強度が不安?職人が現場で感じたポイント~
住宅メーカーの中でも人気の高い「積水ハウス」ですが、その窓まわりには独自仕様の網戸が多く、一般的なホームセンター用とは構造が少し違います。
今回はその中でも問い合わせの多い「丈長タイプのプラスチックパッキン網戸」について、現場での施工ポイントと注意点を解説します。
丈長タイプとは?普通の網戸との違い
「丈長(たけなが)」とは、縦方向に長く設計された網戸のこと。
リビングなど大きな掃き出し窓に多く採用され、通常よりも高さが1900mm~2100mm前後あります。
見た目はスッキリしていますが、その分フレームの“しなり”が出やすく、強度バランスが非常に重要になります。
一般的な網戸ではアルミフレーム内側にゴムパッキン(ゴムビート)を使用しますが、積水仕様ではプラスチック製のパッキンが使われていることもあります。
このパッキンが独特の「カチッ」とした噛み込み感を持ち、施工の仕方次第で張り具合・耐久性が大きく変わります。
プラスチックパッキンの特徴と難しさ
プラスチックパッキン(ビート)はゴムに比べて硬く、伸縮性が少ないのが特徴です。
このため、張り替え時に通常の網戸ゴムのように“引っ張ってテンションをかけながら張る”という感覚が通用しません。
実際の施工では以下の点がポイントになります:
- 気温が低いとパッキンが固くなりやすい
 →冬場はドライヤーで軽く温めて柔らかくしてから作業。
- 硬いため、施工が難しい
 →ハンマーで叩く、押すなどの熟練技術が必須
- 再利用は基本NG
 →一度抜くと変形、割れで再装着時に浮きやすい。
施工自体は簡単そうに見えますが、フレームへの固定力はパッキンの噛み込みに依存しているため、わずかな歪みが全体の張りに影響します。

中桟があるのに強度が不安な理由
丈長タイプには中央に「中桟(なかざん)」が入っている場合が多いですが、実はこれがあっても強度の保証にはなりません。
理由は以下の3つです:
- 中桟がただの“化粧桟”構造であることが多い
 外見上は補強に見えても、実際にはビス固定や貫通構造になっておらず、
 “フレームに軽くはめ込んであるだけ”のケースが多いです(大和ハウスにこれは多い)
- 丈長特有の“たわみ”が上下フレームに集中する
 強風時や開閉の際、負荷は中桟ではなく上下にかかります。
 つまり、中桟があっても“しなり止め”にはならないのです。
- プラスチックパッキンの剛性が高すぎる
 パッキンが硬いため、網に均等なテンションが伝わらず、
 中央で“波打つ”こともあります。
実際、施工後に「真ん中がフニャフニャする」「引っかかる感じがする」と相談されるお客様も多いです。
現場での補強・調整方法
こうした構造的な弱点をカバーするには、施工段階で次の工夫が有効です。
① 治具をつかう
専用工具を用いてバランスを保ちます
② 中桟に軽くテンションをかける
中桟がただの化粧桟の場合でも、パッキン挿入時に中桟部分だけ軽く押し込むと全体の張りが安定します。
③ 張り終わりは“逆対角”から仕上げる
片側だけ一気に入れると歪みが出るため、
上→右→下→左ではなく、上→下→右→左など、対角に分けてテンションを分散させます。

実際の施工トラブル例
- パッキンを無理に押し込み、フレームが割れる
 →プラスチック枠は柔軟性が少ないため、力任せはNG。
- 張った後に中央が波打つ
 →気温やテンションのバランス不良。
- 網戸レールで引っかかる・滑りが悪い
 →パッキンの厚みがわずかに違うと、フレームが“ねじれ”を起こす。
経験上、「丈長タイプ × プラパッキン × 中桟あり」は、
見た目以上に調整幅が狭く、職人泣かせの構造といえます。
プロが推奨する改善策
積水の純正枠を使う場合でも、以下のような方法で長持ちさせることができます。
- グラスファイバーやペット強化網戸を使う
 通常の24メッシュより目が細かく、張り具合が安定。
 特に「ペット対策タイプ」は適度なテンションを保ちやすい。
- 施工後にレール調整をセットで行う
 網戸本体だけ直しても、レールが歪んでいれば“ズリ落ち”や“隙間風”が起きる。
 戸車とレール調整で最後までチェックするのが職人の仕事です。
まとめ:丈長タイプは「見た目より繊細」
積水の丈長網戸は、デザイン性と気密性を両立した良い製品です。
ただし、プラスチックパッキン仕様は施工難易度が高く、
中桟があっても強度は油断できない構造です。
「真ん中がフニャフニャする」「外れそうで怖い」と感じたら、
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当店の特徴
その1・夫婦で貼替え職人をしています
その2・ご反響の電話には栗田洋子がでます、安心してご連絡くださませ
その3・見積もりには必ず栗田が伺います
その4・(社)茨城県南職人協会の理事であり工事の健全化に努めています
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